30代から考えるお金と住宅の学校|Houstory

ファイナンシャルプランナーで一級建築士であるお金と住宅の専門家が、30代に向けてお金や住宅に関する専門用語やノウハウ、お役立ち情報をお知らせするブログです。

賃貸派も持ち家派も知りたいフリーランスのための住宅戦略

フリーランスで仕事をしている人にとって、自宅は住まいであると同時に、仕事場でもあります。その点が会社員の自宅とは異なります。この記事では、フリーランスの住宅戦略をいくつかの視点から見ていきます。

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フリーランスが賃貸住宅と持ち家で経費にできる範囲や割合

フリーランスの自宅には、住まいスペース(いわゆる自宅)の他に、仕事スペースが必要になります。必要な広さが会社員の自宅よりも広くなるため、賃貸住宅に住む場合には家賃が高く、持ち家の場合でも大きな家を建てる(買う)ことになります。

フリーランスにとって、賃貸と持ち家の一番大きな違いは、住宅費を経費として計上できる範囲です。

もし個人事業主ならば個人で契約した賃貸住宅の家賃のうち、仕事スペースの割合に応じて(住宅の半分が仕事スペースならば家賃の半分)経費にすることが出来ます。

もし事業を法人化しているならば、賃貸住宅を法人契約にして、社宅として自分に貸すことで、家賃の大部分を経費として計上できます。賃貸住宅ならば、法人化したほうが経費に出来る範囲が広がります。

持ち家の場合は、法人ならば、個人で購入した住宅を法人が社宅として借り上げ、自分に貸すという賃貸住宅と同じ仕組みを作ることが出来ます。ただこの場合は法人に貸す家賃が個人の収入となるので、個人所得が上がり、税金などの支払も増えることがあります。

また個人事業主の場合は、固定資産税や住宅ローンの利息分(元金は経費にならない)、減価償却費などが、仕事スペースの割合分のみ経費となります。

このように賃貸と持ち家のどちらも住宅費を経費計上することが出来ます。それでもフリーランスの多くが賃貸住宅に住まわれているようです。その理由として仕事の状況によって住環境を変えやすくしておくという理由の他に、住宅ローンが借りにくいことがあるように思います。

フリーランスでも住宅ローンを借りる方法

ファイナンシャルプランナーで一級建築士の私は、仕事柄フリーランスの方から住宅購入を相談されることがあります。

あるケースでは、専門性の高い仕事をされていて、高額な収入を得ているフリーランスの方から、住宅購入について相談を受けたことがあります。

その方はこれまで賃貸住宅に長く住まわれていたとのこと。その理由をお聞きすると「フリーランスなので住宅ローンを借りられないと思っていたため」ということでした。

この方は個人事業主として仕事をしており、確定申告も3年以上済んでいたので、それらを元に金融機関に住宅ローンの相談をしました。その結果、借入額はこちらの希望通りにはなりませんでしたが、無事に住宅ローンを組めることが分かりました。

フリーランスが住宅ローンを借りるための条件は、各金融機関によって異なりますが、大きなポイントとしては以下があります。

①安定した収入がある(売上ではなく所得、確定申告3年分など)

②クレジットカードや携帯電話の分割支払いなどで延滞がないか

③その他の借入がないか

その他にもチェックしている項目はあるでしょうが、いわゆる金融機関から見て返済能力があるか(社会的信用があるか)が大切なポイントになっていると思います。

フリーランスが住宅ローンを借りるもう一つの方法

もしフリーランスの方にパートナー(配偶者)がいらっしゃれば、パートナーと収入を合算して住宅ローンを申請する方法もあります(収入合算)。

パートナーが会社員の場合は、パートナーを主債務者として住宅ローンを借り、フリーランスのご自身を連帯債務者として年収を加えて、住宅ローンの借入額を増やすことが出来ます。

この方法ならば、ご自身単独で借りる以上に、金融機関から見て貸しやすい状況となります。

パートナーとご自身で住宅ローンをいくつの割合で借りるか決めることになりますが、割合分だけそれぞれが住宅ローン控除を受けることも可能になります。

ただ収入合算をする場合にも、フリーランスご自身が金融機関からチェックされることには代わりありませんので、上記に挙げたポイントが大切です。

フリーランスの住宅戦略は資金計画のシミュレーションから始めよう

これまで、住宅費の経費計上や住宅ローンの面から、フリーランスの住宅戦略を見てきました。上記にあるようにフリーランスであっても、住宅ローンを借りて持ち家を購入することは十分に出来ます。

高収入を得ているフリーランスの方が、住宅ローンは借りられないと思い込んで、持ち家という選択肢を捨ててしまっているとしたら、可能性を狭めてしまっているかもしれません。

まずは住宅ローンを借りられるか、資金計画から可能性を探ることをお勧めします。住宅ローンが借りられることが分かれば、住まいの選択肢が広がります。

借入可能額から購入できる持ち家と、賃貸住宅を比較することで、フリーランスの方にとっての最適な自宅であり仕事場である住まいを手に入れることが出来るのではないでしょうか。

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