30代から考えるお金と住宅の学校|Houstory

ファイナンシャルプランナーで一級建築士であるお金と住宅の専門家が、30代に向けてお金や住宅に関する専門用語やノウハウ、お役立ち情報をお知らせするブログです。

住宅ローンを借りた共働き夫婦が繰り上げ返済する方法

共働きの夫婦が自宅を買おうとする場合、多くの夫婦が住宅ローンを利用すると思います。共働き夫婦ならば、二人の収入を合わせた金額を世帯収入として住宅ローンを借入する(収入合算)、もしくは夫婦それぞれが個別の借入をする(ペアローン)ことが可能です。

そんな共働き夫婦が、住宅ローンを繰り上げ返済していく時に、何に気をつければ良いか書いていきます。

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繰り上げ返済する意味とその方法

住宅ローンを繰り上げ返済する意味は何でしょうか。

住宅ローンは借り入れですから、借りた額が大きいほど、また借りた期間が長いほど、元本にかかる利息も多くなっていきます。

繰り上げ返済のメリットは、予定よりも元本を早く減らす返済額軽減型)、もしくは借り入れ期間を短くする期間短縮型)ことにより、利息を減らすことです。

返済額軽減型は、例えば毎月の返済額が10万円である住宅ローンを、100万円繰り上げ返済すると、その後は毎月9万8000円になるイメージです。この場合は、借り入れ期間は当初に設定した期間のままです。

期間短縮型は、上と同じ設定の住宅ローンの場合、毎月の返済は10万円のままですが、借り入れ期間が当初35年から34年6ヶ月に短縮されるイメージです。

共働き夫婦が繰り上げ返済する方法は2つ

ペアローンをする共働き夫婦が住宅ローンの繰り上げ返済をしようとした時には、2つの方法があります。

1つは、どちらかの住宅ローンを集中して繰り上げ返済する方法です。

住宅ローンという借り入れがあると、なかなか仕事を辞めたり、収入が下がることは避けたくなります。例えば奥さん名義で借り入れしている住宅ローンを優先して繰り上げ返済し負債を無くすと、奥さんは新しいチャレンジをしやすくなります。

2つ目は、それぞれの住宅ローンを平行して繰り上げ返済していく方法です。

繰り上げ返済に使える原資として仮に100万円があった場合、それぞれ50万円ずつ繰り上げ返済するイメージです。

また収入合算をする共働き夫婦の場合には、借入は1つですので、それを繰り上げ返済していくことになります。

家族の気持ちを考えて方針を決める

ではどの方法を取れば良いでしょうか。まずは家族で話し合い、優先順位を付けていきましょう。

例えばペアローンでどちらか一方を優先的に繰り上げ返済する方法の場合、どちらか一方の負債を減らす(無くす)ことを優先すれば、そのパートナーは借り入れの負担が軽くなることにより、別のことに取り組むことができるかしれません。例えば時短勤務にして子供と一緒にいる時間を増やすとか、給料が下がるかもしれないけど本来やりたかった職業に転職するなどです。

そういった将来やりたいことと、住宅ローンの繰り上げ返済をリンクさせて考えると良いと思います。

金利の高い方から繰り上げ返済する

現実的な面から言えば、どの借り入れを繰り上げ返済することで、最も支払い利息が減るか比較することで決めることもできます。

例えば、夫婦で借り入れ金利が異なる場合や、住宅ローンに合わせて諸費用ローンを借りている場合などは、金利が高い借り入れを優先して繰り上げ返済していきます。

その際に気をつけなければならないのが、繰り上げ返済の事務手数料です。

最近では繰り上げ返済の事務手数料を無料としている住宅ローンも多いですが、もし事務手数料が有料だと、せっかく支払い利息を減らせても、その効果が少なくなってしまいます。ですから金利が高い借り入れを優先しつつも、その事務手数料についても確認が必要です。

団体信用生命保険の保証期間と支払い利息の減少を比較検討する

もう1つの検討項目としては、保険の考え方です。

一般的には住宅ローンと同時に、団体信用生命保険に入っていると思います。借りた人に万が一の事故などがあった場合、それ以降の住宅ローンの返済額を団体信用生命保険にて返済するものです。

この保険料は、住宅ローンの金利に含まれているため、新たな金銭的な負担なく生命保険に入っているようなものです。また借り入れ期間が35年だった場合、35年間の生命保険に入っていることになります。

仮に繰り上げ返済を期間短縮型で行うと、住宅ローンの借り入れ期間が短くなる分、団体信用生命保険が適用される期間も短くなります。つまり保障される期間が短くなってしまうのです。

繰り上げ返済は、一般的には返済額軽減型よりも期間短縮型のほうが支払い利息を多く減らすことが出来ます。一方で期間短縮型での繰り上げ返済をすると、保障期間も減らすことになります。利息と保険のどちらを取るかの検討が必要でしょう。

 夫婦で将来について話し合って繰り上げ返済の方針を決めよう

これまで繰り上げ返済する方法と、気をつける点を書いてきました。繰り上げ返済することで支払い利息を減らすことができますが、返済の方法によっては団体信用生命保険の保障期間も減ることになります。

また夫婦それぞれ別に住宅ローンを組んでいた場合には、どちらを先に返すのか、または同じペースで繰り上げ返済していくのかは、家族で将来のビジョンを共有した上で判断されるべきかと思います。

繰り上げ返済を検討する時には、夫婦で将来への展望を話し合うことをオススメします。

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